配偶者からのモラハラへの7つの対策

夫婦間で起こるモラハラ行為に対して、効果的な対策方法とは?


モラル・ハラスメント(略してモラハラ)とは、精神的な暴力のことです。

たとえば、「お前はほんとうにバカだな」「こんなこともできないのか」「もし家庭が会社だとしたら、お前なんかすぐにクビになっている」「ブス、デブ」「生きている価値ないよ」などの暴言がそれにあたります。

モラハラは、加害者が被害者を貶め、精神的に支配するために行われます。
精神的支配のために「あんなやつと金輪際会うのはやめろ」など、友達に会うことを禁じたり、「仕事するのは許さない」などと家庭に押し込めようとするケースもあります。

モラハラを受けている人の多くは、「あの人はちょっと口が悪いだけ」と被害を矮小化しがちです。


そのため、自分がモラハラを受けていることに気がつけないケースも多いのです。「もしかして、これってモラハラかも?」と気がつけたあなたは幸いです。
モラハラを受けていると気がついたら、そこから抜け出せる方法を模索しましょう。


夫婦間で起こるモラハラの対策方法とは?

ここでは、モラハラから抜け出すための、あるいは、モラハラをやめさせるための対策をご紹介していきます。


1 モラハラをしていることを自覚してもらう

配偶者は、モラハラをしているという自覚がないケースが多々あります。

たとえば、「デブ。もっと痩せろよ」などという言葉を、本人は軽い冗談のつもりで言っていて、自分の言動が相手を深く傷つけていることに気づいていないのかもしれません。

モラハラは、しばしば、冗談とか、いじりを装います。
相手が気がついていなさそうだと思ったら、「これってモラハラだよ」と伝えましょう。モラハラだと指摘されてはじめて、自分のしていることの罪深さに気が付ける人もいるのです。


2 その場は過剰に反応せず受け流す


モラハラをされた時、こちらが反論したり泣いたりなど何かしら反応を示すと、かえってモラハラがひどくなる場合もあります。

モラハラをする人は、相手を精神的に支配しようとする心理があるので、自分の言動によって相手が動揺しているのを見ると、もっと威圧すれば相手を精神的に屈服させられる、という思考になる可能性があります。

ですから、こちらは感情的にならないように努力し、あえて何の反応もせずに受け流したほうが、効果的で自分自身にとっても楽であることも多いです。
それは、自分ひとりでひたすら我慢するということではありません。
モラハラ加害者と同じ土俵に上がらないようにし、モラハラに関する悩みは、信頼できる友人や両親などに相談しましょう。


3 暴言等は記録、録画する

モラハラ加害者からの暴言などは、できれば録音、録画しましょう。

モラハラを受けているという証拠があれば、離婚や慰謝料請求時に役立ちます。スマホの録音機能を活用したり、文房具型のボイスレコーダーなどを隠し持っておくというのも手です。

録音することができない状況であるならば、暴言を受けたときの状況などを日記に記しておきましょう。
また、友人などにも相談しておきましょう。そういったことも、のちにモラハラを受けていたという証拠となる可能性があります。


4 カウンセリングを受ける

モラハラ被害によって精神的に具合が悪い場合は、心療内科などでカウンセリングを受けた方がいいです。

また、夫婦間のモラハラに関する悩みは、医療機関だけでなく夫婦カウンセラーや離婚カウンセラーに相談することもできます。


夫婦問題に詳しいカウンセラーのところでは、モラハラの被害者だけでなく、加害者側のカウンセリングも行ってくれます。モラハラをする側も実はモラハラをやめたいと悩んでいる場合もありますので、そのような場合は夫婦ふたりでカウンセリングを受けてみましょう。


5 自治体の相談窓口に相談する

自治体の相談窓口も利用しましょう。モラハラはDVの一部ですから、被害の程度がひどい場合には、一時的な避難シェルターを紹介してもらえる可能性もあります。

また、離婚や慰謝料請求を考えている場合は、手続き方法について紹介してくれるケースもあります。


避難や具体的な対策がすぐにできない場合でも、モラハラを含むDVに関する悩みや、家庭内のトラブルについて話を聞いてくれるソーシャルワーカーがいたり、電話相談ができるホットラインなども存在するので、勇気を出して活用してみましょう。


6 離婚や別居をほのめかす


離婚や別居をほのめかすことで相手の出方を伺うという手もあります。

モラハラ加害者は、何をしてもあなたは自分とは別れられないと高をくくっている場合があります。そのような場合は、あなたを失うと気がついてはじめて改心するケースもあります。

ただし、離婚や別居をほのめかすと相手が逆上してますますモラハラがひどくなるケースもあるので、状況をよく見極める必要があります。
相手がどう出てきても立ち打ちできるように、弁護士などに相談して、実際にいつでも離婚や別居に踏み切れる準備をしておいた方がいいでしょう。


7 離婚する

どうしてもモラハラが治らない、という場合は離婚を視野に入れるのも一案です。
実際問題、モラハラを治すというのは非常に難しいことです。
モラハラ加害者が今まで構築してきた価値観や感覚、人間性などを、根底から変えなければいけない場合も多いです。

この先ずっとモラハラに耐えながら生きていくより、見切りをつけて新しい人生を歩むことを選ぶのは何も悪いことではありません。
配偶者からモラハラを受けていた場合は、慰謝料の請求もできますから、離婚したい、慰謝料を請求したいという場合は、弁護士に相談しましょう。
費用の面が心配な方は、法テラスを利用しましょう。


最後に

かつてモラハラは単なる夫婦喧嘩であり、犬も食わないと思われてきました。
しかし、今は違います。


モラハラは立派なDV行為であり、人間の心をズタズタにする暴力だ、と認識されています。
暴力を我慢し続けたらどうなるでしょうか? 青あざができ、傷つき、最悪の場合、死んでしまいます。

モラハラだってそうなのです。我慢し続けることこそが、最悪の対処法です。
我慢をし続けるべきではないのです。どうしようもないなら、その場から逃げましょう。子どもがいる場合、子どもの精神にも悪影響が及ぶことが懸念されます。一刻も早く、モラハラとさよならする方法を考えましょう。



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