悪徳探偵社に注意
よく電話相談やメール相談で、「ある探偵社に依頼したけどウソの報告書を作られた」といったトラブルを多く聞きます。ここでは知っておけば必ず役立つ「悪徳探偵社の手口」について説明します。
悪徳探偵社とは?
全国にある探偵社のほとんどは真面目な調査をしてくれますが、中には料金だけもらって調査をしない、ウソの報告をする、依頼者と対象者の両方に脅迫じみた要求をするなど、依頼者に損害をあたえるような探偵社もあります。
- 契約通りの調査をしてくれない
- 料金を支払ったら連絡がとれなくなった
- ウソの調査報告をする
- 調査で得た証拠をもとにして対象者を脅迫する
- キャンセルに応じてくれない
- 成功報酬といいながら失敗しても前払い金を返してくれない
こんな兆候には注意
よく言われているように、悪徳な探偵社には共通のパターンがあります。 その代表的な例を以下に紹介します(※あてはまる探偵社のすべてが悪徳というわけではありません)。
- 事務所以外の場所で打ち合わせしようとする
- 実際の住所に事務所がない
- 住所や電話番号をまったく公開していない
- 「100%の成功率」など大袈裟な宣伝をしている
- 公衆電話または非通知電話に出てくれない
- すぐに契約を急がせようとする
- 調査方針について充分な説明をしてくれない
- 「少し考えさせて欲しい」と言ったら急に態度が変わる
- お願いしても契約書や領収書を発行してくれない
- 契約書類に小さい文字で、依頼者が不利になる条項ばかり書いてある
納得できるまで打ち合わせを
以前に電話相談を受けた方で、こんな話がありました。悪徳業者にだまされたというよりも、説明不足の探偵社に依頼してしまったというケースです。
依頼者の言い分:
浮気相手の住所を調べる依頼をしたら、実際に今は住んでいない住所が出てきた。探偵社は「成功報酬」だと最初に言っていたのに返金してくれない。
探偵社の言い分:
ちゃんと調査して、氏名と前住所は判明した。調査は失敗していないので返金はできない。
このように両者の意見が食い違っていました。つまり、調査して出てきた住所に対象者は住んでいなかったというケースです(探偵社が調べた住所と、実際の住所が100%イコールとは限らないため)。
この探偵社は依頼者に対して重大な説明ミスを犯しています。
- どの時点で調査が「成功」なのか正確に伝えていない
- 現住所以外でも成功とするのであれば、当然、事前説明が必要
- 追加調査の必要性を話していない
ほとんどの依頼者は何も知らずに相談へ来るわけですから、探偵側としても充分に説明するのが当たり前です。それにも関わらず、このような対応をしてしまう探偵社も残念ながら少なくありません。知らないことは恥ずかしいことではありませんから、少しでも疑問に感じたことは聞いてみた方が良いでしょう。その上で、納得できるまで回答してくれるような探偵社であれば契約後にトラブルを起こす可能性は低いと思います。
トラブル後の対応は?
実際に探偵社とトラブルを抱えてしまうと、支払い済みの代金回収はかなり難しくなります。探偵社との依頼トラブルについて相談したい場合、まずは以下のようなところに連絡してみると良いかもしれません。
消費生活に関するトラブル全般日本消費者協会
全国消費生活相談員協会
国民生活センター
一般的な法律相談(正式に依頼すれば相手への交渉も)各地域の弁護士会
加盟している探偵社との交渉窓口法人組織の査業協会 または各地の調査業協会
ただし、実際に証拠を集めて訴訟を起こす以外の方法では、相手の探偵社に返金させる強制力がないことが難点です。調査業協会からどれだけ話し合いの要請をしても無視されるケースもありますし、逆に弁護士から電話を入れただけでも争う気をなくして返金に応じたケースもあります。
大切なのはトラブルを防ぐための知識を持っておくことと、万が一にもトラブルが起きた時のために契約の証拠を残しておくことです。
- 調査が長期間で高額な費用を先払いする時
- 信用できるかどうか分からない探偵社に依頼する時
こんな場合には契約書類の作成をしておきましょう。同じものを2通作成して、探偵社と依頼者がそれぞれ署名捺印した後に双方が1通ずつ保管して
おきます。
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